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24節 連続繊維補強工事/8章 耐震改修工事/平成31年版 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)

8.24.1 一般事項

この節は、柱及び梁の連続繊維補強工事に適用する。

8.24.2 連続繊維補強工事における施工管理技術者

(1) 連続繊維補強工事においては、施工管理技術者を配置する。

(2) 連続繊維補強工事における施工管理技術者は、連続繊維補強工事の施工に関わる指導及び品質管理を行う能力を有する者とする。

(3) (1)及び(2)以外は、1.3.2[施工管理技術者]による。

8.24.3 連続繊維補強作業を行う技能資格者

(1) 連続繊維補強作業は、技能資格者が行う。

(2) (1)以外は、1.6.3[技能資格者]による。

8.24.4 既存部分の撤去等

撤去等は、8.21.2による。

8.24.5 材料

材料は、2節による。

8.24.6 施工

(1) 下地処理

(ア) コンクリート表面の凸凹は、削り取り、断面修復材、下地調整材等で平滑にする。
なお、これらの処理方法により表面を平滑にすることが困難な場合は、監督職員と協議する。

(イ) ひび割れ部の改修工法の種類は、4.1.4[外壁改修工法の種類](1)又は(2)の樹脂注入工法に準じ、適用は特記による。

(ウ) 柱及び梁の隅角部は、R状に面取りする。面取りの大きさは、特記による。

(エ) 建具や新設壁用等のアンカー筋は、事前に埋め込んでおくか捨てボルトを差し込んでおく。

(オ) 柱及び梁表面に付着しているほこり等は、除去する。
また、水分がある場合は、十分な乾燥を行う。

(2) プライマーの塗布

(ア) プライマーは、連続繊維シート製造所の指定する製品とする。

(イ) プライマーは、コンクリート表面が十分に乾燥していることを確認してから塗布する。
乾燥していない場合は、必要な対策について監督職員と協議する。

(ウ) プライマーは、ローラーはけを使い、コンクリート表面につやが出る状態まで十分に塗布する。

(エ) プライマー塗布後は、プライマーが乾くまで、水分、ほこり等が付着しないように養生する。
養生期間は、製造所の仕様による。

(3) 下地調整
下地の不陸、段差、ピンホール等の小規模な不具合の調整は、金ごて、パテべら等で下地調整材を塗布して調整する。

(4) 連続繊維シートの貼付け

(ア) 連続繊維シートを貼り付ける範囲に、ローラー又ははけで含浸接着樹脂を下塗りする。

(イ) 連続繊維シートの貼り付けは、ハンドレイアップで少し引張り気味に貼り付ける。
連続繊維シートは、しわや気泡が残らないように、ローラーやゴムべらで良く押さえ、コンクリートとの密着を図る。
しわ、気泡、液溜り等が生じた場合は、監督職員と協議する。

(ウ) 貼り付けた連続繊維シートの上面に、下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、上塗りの含浸接着樹脂をローラー又ははけで塗布する。

(エ) 連続繊維シートを多層巻きする場合は、直前層の上塗りの後に次層の下塗りの含浸接着樹脂を塗布した後、連続繊維シートを貼り付ける。

(5) 連続繊維シートの養生
上塗りの含浸接着樹脂が硬化するまで、水分、ほこり等が付着しないように養生する。
養生期間は、製造所の仕様による。

(6) 連続繊維補強材の強度試験
連続繊維補強材の強度試験は、次により、適用及び試験数量は、特記による。
なお、試験体は、工事現場で施工時に作成する。

(a) 引張強度試験は、JIS A 1191 (コンクリート補強用連続繊維シートの引張試験方法) による。

(b) 付着強度試験は、JIS A 6909 (建築用仕上塗材) に準ずる。

8.24.7 仕上げ

補強工事後の仕上げは、特記による。

このページは、国土交通省のWebサイトで公開されている 国土交通省大臣官房官庁営繕部 公共建築改修工事標準仕様書(建築工事編)平成31年版 をWebページ化したものです。

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