1.3.2 施工管理技術者
1.3.3 電気保安技術者
1.3.4 工事用電力設備の保安責任者
1.3.5 施工条件
1.3.6 品質管理
1.3.7 施工中の安全確保
1.3.8 火気の取扱い
1.3.9 交通安全管理
1.3.10 災害等発生時の安全確保
1.3.11 施工中の環境保全等
1.3.12 発生材の処理等
1.3.13 既存部分等への処置
1.3.14 後片付け
1.3.1 施工管理
(1) 設計図書に適合する工事目的物を完成させるために、施工管理体制を確立し、品質、工程、安全等の施工管理を行う。
(2) 工事の施工に携わる下請負人に、工事関係図書及び監督職員の指示の内容を周知徹底する。
1.3.2 施工管理技術者
(1) 施工管理技術者は、工事に相応した能力を有する者とし、工事の施工、製作等に係る指導及び品質管理を行う。
(2) 施工管理技術者の資格等の能力を証明する資料を、監督職員に提出する。
1.3.3 電気保安技術者
(1) 電気保安技術者は、次により、配置は、特記による。
(ア) 事業用電気工作物に係る工事の電気保安技術者は、その電気工作物の工事に必要な電気主任技術者の資格を有する者又はこれと同等の知識及び経験を有する者とする。
(イ) 一般用電気工作物に係る工事の電気保安技術者は、第一種電気工事士又は第二種電気工事士の資格を有する者とする。
(2) 電気保安技術者は、監督職員の指示に従い、電気工作物の保安業務を行う。
(3) 電気保安技術者の資格等を証明する資料を提出し、監督職員の承諾を受ける。
1.3.4 工事用電力設備の保安責任者
(1) 工事用電力設備の保安責任者として、関係法令に基づき、有資格者を定め、監督職員に報告する。
(2) 保安責任者は、関係法令に基づき、適切な保安業務を行う。
1.3.5 施工条件
(1) 施工日及び施工時間は、次による。
(ア) 行政機関の休日に関する法律に定める行政機関の休日は、施工しない。 ただし、設計図書に定めのある場合又はあらかじめ監督職員の承諾を受けた場合は、この限りでない。
(イ) 設計図書に施工日又は施工時間が定められ、これを変更する必要がある場合は、あらかじめ監督職員の承諾を受ける。
(ウ) 設計図書に施工時間等が定められていない場合で、夜間に施工する場合は、あらかじめ理由を付した書面を監督職員に提出し、承諾を受ける。
(2) 施工順序
施工順序に制約がある場合は、特記による。
(3) 工事用車両の駐車場所及び資機材の置場所は、特記がなければ、工事現場内とする。
(4) (1)から(3)まで以外の施工条件は、特記による。
1.3.6 品質管理
(1) 1.2.2(3)による品質計画に基づき、適切な時期に、必要な品質管理を行う。
(2) 必要に応じて、監督職員の検査を受ける。
(3) 品質管理の結果、疑義が生じた場合は、監督職員と協議する。
1.3.7 施工中の安全確保
(1) 建築基準法 (昭和25年法律第201号) 、労働安全衛生法 (昭和47年法律第57号) その他関係法令等に基づくほか、建設工事公衆災害防止対策要綱 (建築工事編) (平成 5年 1月 12日付け 建設省経建発第1号) 及び建築工事安全施工技術指針 (平成7年5月25日付け 建設省営監発第13号) を踏まえ、常に工事の安全に留意し、施工に伴う災害及び事故の防止に努める。
(2) 同一場所で別契約の関連工事が行われる場合で、監督職員により労働安全衛生法に基づく指名を受けたときは、同法に基づく必要な措置を講ずる。
(3) 気象予報、警報等について、常に注意を払い、災害の予防に努める。
(4) 工事の施工に当たり、工事箇所並びにその周辺にある地上及び地下の既設構造物、既設配管等に対して、支障をきたさないよう、施工方法等を定める。
ただし、これにより難い場合は、監督職員と協議する。
(5) 工事の施工に当たり、近隣等との折衝は、次による。
また、その経過について記録し、直ちに監督職員に報告する。
(ア) 地域住民等と工事の施工上必要な折衝を行うものとし、あらかじめその概要を監督職員に報告する。
(イ) 工事に関して、第三者から説明の要求又は苦情があった場合、直ちに誠意をもって対応する。
ただし、緊急を要しない場合、あらかじめその概要を監督職員に報告のうえ、対応を行う。
1.3.8 火気の取扱い
建物内の施工に当たり、火気は使用しない。
ただし、やむを得ず、火気を使用する場合又は作業で火花等が発生する場合は、火気等の取扱いに十分注意するとともに、次に示す火災の防止措置を講ずる。
(ア) 使用する火気に適した種類及び容量の消火器等を設置する。
(イ) 火気の使用箇所付近に可燃性のもの及び危険性のあるものを置かない。
(ウ) 火気の使用箇所付近は、防炎シート等による養生及び火花の飛散防止措置を講ずる。
(エ) 作業終了後は、十分に点検を行い、異常のないことを確認する。
1.3.9 交通安全管理
工事材料、土砂等の搬送計画及び通行経路の選定その他車両の通行に関する事項について、関係機関と調整のうえ、交通安全の確保に努める。
1.3.10 災害等発生時の安全確保
災害及び事故が発生した場合は、人命の安全確保を優先するとともに、二次災害が発生しないよう工事現場の安全確保に努め、直ちにその経緯を監督職員に報告する。
1.3.11 施工中の環境保全等
(1) 建築基準法、建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律 (平成 12年法律第104号。以下「建設リサイクル法」という。) 、環境基本法 (平成 5 年法律第 91 号) 、騒音規制法 (昭和43年法律第 98号) 、振動規制法 (昭和 51年法律第 64号) 、大気汚染防止法 (昭和43 年法律第97号) 、水質汚濁防止法 (昭和 45 年法律第138号) 、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第 137 号。以下「廃棄物処理法」という。) 、土壌汚染対策法 (平成14年法律第53号) 、資源の有効な利用の促進に関する法律 (平成3 年法律第48号。以下「資源有効利用促進法」という。) その他関係法令等に基づくほか、建設副産物適正処理推進要綱(平成 5年1月12日付け 建設省経建発第 3号)を踏まえ、工事の施工の各段階において、騒音、振動、粉じん、臭気、大気汚染、水質汚濁等の影響が生じないよう、周辺の環境保全に努める。
(2) 仕上塗材、塗料、シーリング材、接着剤その他の化学製品の取扱いに当たり、当該製品の製造所が作成したJIS Z 7253 (GHSに基づく化学品の危険有害性情報の伝達方法-ラベル、作業場内の表示及び安全データシート (SDS) ) による安全データシート (SDS) を常備し、記載内容の周知徹底を図るため、ラベル等により、取り扱う化学品の情報を作業場内に表示し、作業者の健康、安全の確保及び環境保全に努める。
(3) 工事期間中は、作業環境の改善、工事現場の美化等に努める。
1.3.12 発生材の処理等
(1) 発生材の抑制、再利用及び再資源化並びに再生資源の積極的活用に努める。
なお、設計図書に定められた以外に、発生材の再利用及び再資源化並びに再生資源の活用を行う場合は、監督職員と協議する。
(2) 発生材の処理は、次による。
(ア) 発生材のうち、発注者に引渡しを要するものは、特記による。
特記がなければ、引渡しを要するものは、金属類及びポリ塩化ビフェニル(以下「PCB」という)含有物とする。
なお、引渡しを要するものは、監督職員の指示を受けた場所に保管する。
また、保管したものの調書を作成し、監督職員に提出する。
(イ) 特別管理産業廃棄物の種類及び処理方法は、特記による。
(ウ) 発生材のうち、工事現場において再利用を図るもの及び再資源化を図るものは、特記による。
なお、再資源化を図るものは、分別を行い、所定の再資源化施設等に搬入する。
また、搬入したものの調書を作成し、監督職員に提出する。
(エ) (ア)から(ウ)まで以外のものは全て工事現場外に搬出し、建設リサイクル法、資源有効利用促進法、廃棄物処理法その他関係法令等に基づくほか、建設副産物適正処理推進要綱を踏まえ、適切に処理のうえ、監督職員に報告する。
(オ) CCA処理木材 (クロム・銅・ひ素化合物系木材防腐剤処理木材) は、適切な燃焼・排ガス処理設備を有する中間処理施設で処理する。
(カ) せっこうボードの処理方法は、次による。
(a) 石綿含有せっこうボードの処理は、9.1.5[石綿含有成形板の除去]による。
(b) ひ素・カドミウム含有せっこうボードの処理は、非含有せっこうボードと分別して解体した後、解体した材料を製造業者に処分を委託するか、又は、管理型最終処分場で埋立処分するものとし、適用は特記による。
(c) (a)及び(b)以外のせっこうボードの処理は、次の①又は②により、適用は特記による。
① 最終処分とする場合は、管理型最終処分場で埋立処分する。
② 再資源化する場合は、再資源化施設の受入条件を確認のうえ、適切に分別した後、再資源化施設で再資源化する。
(キ) PCB含有シーリング材の処理は次による。
(a) PCB含有シーリング材の分析調査及び撤去は、特記による。
(b) PCB含有シーリング材は、PCBが飛散しないように適切な容器に納め、適切な場所に保管し、工事完了後、監督職員に引き渡す。
(3) 建設廃棄物の施工計画調査、処理計画、保管並びに運搬及び処理の委託等
(ア) 施工計画調査は次による。
建設廃棄物に応じて、収集運搬業者、処分業者、中間処理施設、再資源化施設、最終処分場の処分条件等を調査する。
(イ) 建設廃棄物の処理計画
建設廃棄物の処理に先立ち、(ア)の調査に基づき、種類別に具体的な処理計画を定め、1.2.2(1)による施工計画書に記載する。
処理計画では、委託による処理又は自己処理の別を明らかにする。
(ウ) 建設廃棄物の保管
建設廃棄物の工事現場内の保管に当たり、周辺の生活環境に影響を及ぼさない。
また、廃棄物処理法の「産業廃棄物保管基準」に基づき、分別した廃棄物の種類ごとに保管する。
(エ) 建設廃棄物の運搬及び処分の委託
(a) 建設廃棄物の運搬及び処分の委託契約は、廃棄物処理法に基づき、委託先ごとに、個別に書面で行う。
また、運搬及び処分を委託した場合は、建設廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、最終処分までの処理が適正に行われるための必要な措置を講ずる。
(b) 建設廃棄物の運搬の委託先は、廃棄物処理法で定める事業許可のある産業廃棄物収集運搬事業者とする。
なお、運搬途上で積替え保管を行う場合は、当該廃棄物の積替え及び保管の事業許可を確認する。
(c) 建設廃棄物の処分の委託先は、廃棄物処理法で定める事業許可のある産業廃棄物処分事業者とする。
(d) 混合廃棄物の処分の委託先は、選別設備を有する中間処理施設又は再資源化施設とする。
(e) 建設廃棄物の処理の委託に当たり、マニフェストを交付し、最終処分が終了したことを確認する。
ただし、廃棄物処理法に基づく情報処理センターが運営する電子情報処理組織への登録 (電子マニフェスト) により確認を行う場合は、この限りでない。
(4) 特別管理産業廃棄物の施工計画調査、処理計画、保管並びに運搬及び処理の委託等
(ア) 特別管理産業廃棄物の施工計画調査は、次による。
なお、分析調査は特記による。
(a) 特別管理産業廃棄物の使用状況について、設計図書及び目視により製造所名、製造年、型式、種類、数量等を調査する。
(b) 特別管理産業廃棄物に応じた、収集運搬業者、処分業者、回収業者、産業廃棄物処理施設、処分条件等を調査する。
(c) 調査結果は調書に取りまとめ、監督職員に提出する。
(イ) 特別管理産業廃棄物の処理計画
特別管理産業廃棄物の処理に先立ち、(ア)の調査に基づき、種類別に具体的な処理計画を定め、1.2.2(1)による施工計画書に記載する。
(ウ) 特別管理産業廃棄物の保管
特別管理産業廃棄物は、工事現場内に保管しない。
また、搬出するまでの間やむを得ず保管する場合は、廃棄物処理法の「特別管理産業廃棄物保管基準」に基づき、種類を表示し雨水の掛からない場所に保管する。
(エ) 特別管理産業廃棄物の運搬及び処分の委託
(a) 特別管理産業廃棄物の運搬及び処分の委託契約は、廃棄物処理法その他関係法令に基づき、委託先ごとに個別に書面で行う。
なお、運搬及び処分を委託した場合は、特別管理産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、最終処分までの処理が適正に行われるための必要な措置を講ずる。
(b) 特別管理産業廃棄物の運搬又は処分を委託しようとする者に対し、特別管理産業廃棄物の種類、数量、性状、荷姿及び当該特別管理産業廃棄物の取扱いに当たり、注意すべき事項を書面で通知する。
(c) 特別管理産業廃棄物の運搬の委託先は、廃棄物処理法で定める事業許可のある特別管理産業廃棄物収集運搬業者とする。
なお、運搬途上で積替え保管を行う場合は、当該廃棄物の積替え及び保管の事業許可を確認する。
(d) 特別管理産業廃棄物の処分の委託先は、廃棄物処理法で定める事業許可のある特別管理産業廃棄物処分業者とする。
(e) 特別管理産業廃棄物の処分の委託に当たり、マニフェストを交付し、最終処分が終了したことを確認する。
ただし、廃棄物処理法に基づく情報処理センターが運営する電子情報処理組織への登録 (電子マニフェスト) により確認を行う場合は、この限りでない。
1.3.13 既存部分等への処置
(1) 工事目的物の施工済み部分等について、汚損しないよう適切な養生を行う。
(2) 既存部分の養生は、2章3節[養生]による。
(3) 工事施工に際し、既存部分を汚損した場合は、監督職員に報告するとともに承諾を受けて原状に準じて補修する。
1.3.14 後片付け
工事の完成に当たり、建築物等の内外の後片付け及び清掃を行う。
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