6.11.1 一般事項
この節は、フローリングを用いて、床張りを行う工事に適用する。
ただし、体育館等の床は除く。
なお、縁甲板張りについては、表 6.5.10 による。
6.11.2 材料
フローリングは、「フローリングの日本農林規格」による。
ただし、フローリングのホルムアルデヒド放散量等は、特記による。
特記がなければ、「F☆☆☆☆」、「接着剤等不使用」(単層フローリングに限る。) 、「ホルムアルデヒドを放散しない塗料等使用」(単層フローリングに限る。) 、「非ホルムアルデヒド系接着剤使用」又は「非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデヒドを放散しない塗料等使用」とする。
なお、品名は次により、種類は特記による。
(ア) 単層フローリング
(a) フローリングボード1等
(b) フローリングブロック1等
(イ) 複合フローリング
化粧加工の方法は、天然木化粧とする。
6.11.3 工法一般
(1) 工法は次により、適用する工法は特記による。
(ア) 釘留め工法
(a) 根太張り工法
(b) 直張り工法
(イ) 接着工法
(2) その他
(ア) 壁、幅木、框及び敷居とフローリングの取合いには、必要に応じて、板の伸縮に備えた隙間を設ける。
(イ) 単層フローリングに現場で塗装仕上げを行う場合は、6.11.6による。
(ウ) 接着剤を用いる場合、施工中又は施工後、気温が5℃以下になると予想される場合は、施工を行わない。
ただし、採暖等の養生を行う場合は、この限りでない。
6.11.4 釘留め工法
(1) 根太張り工法は、次による。
下張りを行わずに、直接、フローリングを根太の上に、接着剤を併用して釘打ちで張り込む工法とする。
(a) 材料
① フローリングは、フローリングボード (根太張用) 又は複合フローリング (根太張用)とし、樹種は特記による。
特記がなければ、ならとする。
② フローリングボードの厚さ及び大きさは、表6.11.1による。
③ 複合フローリングは、表6.11.2により、種別は特記による。
④ 釘は、原則として、フロア釘又はフロア用ステープルとする。
⑤ 接着剤は、JIS A 5536 (床仕上げ材用接着剤) に基づくエポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系又は変成シリコーン樹脂系とする。
ただし、接着剤のホルムアルデヒド放散量による区分は特記による。
特記がなければ、F☆☆☆☆とする。
(b) 施工は、次による。
張込みに先立ち、板の割付けを行い、所定の接着剤を下地に塗布し、隣接する板の短辺の継手が揃わないように継手を根太上とし、板を損傷しないように通りよく敷き並べて押さえ、根太に向け雄ざねの付け根から隠し釘留めとする。
(2) 直張り工法は、次による。
下張り用床板を張った上に、接着剤を併用して、フローリングを釘打ちで張り込む工法とする。
(a) 材料
① フローリングはフローリングボード (直張用) 又は複合フローリング(直張用) とし、樹種は特記による。
特記がなければ、ならとする。
② フローリングボードの厚さ及び大きさは、表6.11.3による。
③ 複合フローリングは表 6.11.4により、種別は特記による。
④ 釘は、(1)(a)④による。
⑤ 接着剤は、(1)(a)⑤による。
(b) 施工は、次による。
① 張込みに先立ち、板の割付けを行い、所定の接着剤を下地に塗布し、隣接する板の短辺の継手が揃わないようにし、板を損傷しないように通りよく敷き並べて押さえ、雄ざねの付け根から隠し釘留めとする。
② 下張り用床板は、表6.5.10により、下張りと上張りとの継手位置が合わないようにする。根太間隔は、300mm程度とする。
6.11.5 接着工法
コンクリート又はモルタル下地の類に、接着剤を用いて、フローリングを張り込む工法とする。
(ア) 材料
(a) フローリングは、単層フローリング (直張用) 又は複合フローリング (直張用) とする。
(b) フローリングの材種、厚さ及び大きさは、フローリングブロックを除き、表6.11.5及び表 6.11.6による。
ただし、樹種は、特記による。
特記がなければ、ならとする。
(c) フローリングブロックの樹種、厚さ及び大きさは、特記による。
(d) フローリング裏面の緩衝材は、特記による。
特記がなければ、合成樹脂発泡シートとする。
(e) フローリングの接着剤は、6.11.4(1)(a)⑤による。
(イ) 施工は、次による。
(a) 下地は、6.8.3(1)の下地の類とする。
(b) 張込みに先立ち、板の割付けを行い、所定の接着剤を下地に塗布し、隣接する板の短辺の継手が揃わないようにし、板を損傷しないように通りよく敷き並べて押さえ、平滑に張り込む。
(c) 接着剤は、専用のくしべらを用いて均等に伸ばし、全面に塗布する。
また、接着剤が硬化するまで養生を行う。
6.11.6 現場塗装仕上げ
(1) 適用範囲
現場で、塗装を行う場合に適用する。
(2) 下地調整は、次による。
(ア) フローリング表面の塗装下地調整は、張込み完了後、傷、汚れを取り除き、研磨を行う。
ただし、接着剤を使用する工法においては、接着剤の硬化後とする。
(イ) 研磨は、目違い払いをし、研磨を掛けて平滑に仕上げる。
(3) 塗装は、特記による。
6.11.7 養生
施工後は、吸湿及び汚れを防ぎ、直射日光を避け、水が掛からないように養生紙等で養生を行う。
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