8.8.2 フレッシュコンクリートの試験
8.8.3 コンクリートの強度試験
8.8.4 調合管理強度の判定
8.8.5 構造体コンクリート強度の判定
8.8.6 構造体コンクリートの仕上りの確認
8.8.1 一般事項
この節は、コンクリートの試験及び構造体コンクリートの仕上りの確認に適用する。
ただし、軽易なコンクリート工事の場合は、監督職員の承諾を受けて、試験を省略することができる。
8.8.2 フレッシュコンクリートの試験
(1) フレッシュコンクリートの試験に用いる試料の採取は、レディーミクストコンクリート工場ごとに、次による。
(ア) 試料の採取場所は、工事現場の荷卸し地点とする。
ただし、荷卸しから打込み直前までの間に、許容差等を超えるような品質の変動のおそれがある場合は、その品質を代表する箇所で採取する。
(イ) 試料の採取方法は、JIS A 1115 (フレッシュコンクリートの試料採取方法) による。
(2) フレッシュコンクリートの試験は、表8.8.1により行う。
8.8.3 コンクリートの強度試験
(1) 試験の目的に応じた、1回の試験、供試体の養生方法及び材齢は、表8.8.2による。
なお、供試体の養生方法及び養生温度は次による。
(ア) 標準養生は、JIS A 1132(コンクリートの強度試験用供試体の作り方)に基づき、20±2℃の水中養生とする。
(イ) 工事現場における養生は、水中養生又は封かん養生とし、養生温度はコンクリートを打ち込んだ構造体に可能な限り近い条件とする。
なお、供試体の保管場所は、直射日光の当たらない屋外とする。
(2) 供試体は、JIS A 1132に基づき、工事現場で作製し、それぞれ試験の目的に応じた養生を行う。
なお、供試体の脱型は、コンクリートを詰め終わってから16時間以上3日間以内に行う。
ただし、工事現場における封かん養生を行う場合はこの限りでない。
(3) コンクリートの強度試験の方法は、JIS A 1108 (コンクリートの圧縮強度試験方法) による。
(4) 1回の試験における圧縮強度の平均値は、8.8.1式による。
8.8.4 調合管理強度の判定
(1) 調合管理強度の判定は、3回の試験で行い、(ア)及び(イ)を満足すれば合格とする。
(ア) 1回の試験における圧縮強度の平均値が、調合管理強度の 85%以上であること。
(イ) 3回の試験における圧縮強度の総平均値が、調合管理強度以上であること。
なお、総平均値の計算は、8.8.2式による。
8.8.5 構造体コンクリート強度の判定
(1) 構造体コンクリート強度の判定は、1回の試験で行い、次の(ア)、(イ)、(ウ)のいずれかを満足すれば合格とする。
(ア) 工事現場における水中養生供試体の材齢28日の圧縮強度試験結果が、次を満足すること。
(a) 材齢28日までの平均気温が20℃以上の場合は、1回の試験の結果が、調合管理強度以上であること。
(b) 材齢28日までの平均気温が20℃未満の場合は、1回の試験の結果が、設計基準強度(Fc)に3N/mm2を加えた値以上であること。
(イ) 工事現場における封かん養生供試体の材齢 28 日の圧縮強度試験の1回の試験の結果が、設計基準強度(Fc)に 0.7 を乗じた値以上であり、かつ、工事現場における封かん養生供試体の材齢 28 日を超え 91 日以内の圧縮強度試験の 1 回の試験の結果が、設計基準強度(Fc)に3N/mm2を加えた値以上であること。
(ウ) 標準養生供試体の材齢 28日の圧縮強度試験の1回の試験の結果が、調合管理強度以上であること。
(2) 不合格の場合は、監督職員の承諾を受け、JIS A 1107 (コンクリートからのコアの採取方法及び圧縮強度試験方法) その他の適切な試験方法により構造体コンクリート強度を確認する。
また、必要な措置を定め、監督職員の承諾を受ける。
8.8.6 構造体コンクリートの仕上りの確認
(1) 部材の位置及び断面寸法の確認は、測定が可能となった時点で、直ちに実施する。
(2) 部材の位置、断面寸法、表面の仕上り状態、仕上りの平たんさ、打込み欠陥部及びひび割れについて確認を行い、監督職員に報告する。
(3) (2)の確認結果が、設計図書に適合しない場合は、必要な措置を定め、監督職員の承諾を受ける。
また、承諾を受けた方法により補修を行い、補修後直ちに監督職員の検査を受ける。
(4) かぶり厚さ不足の兆候の有無について目視で確認を行い、監督職員に報告する。
かぶり厚さ不足の兆候がある場合は、必要な措置を定め、監督職員の承諾を受ける。
また、承諾を受けた方法により補修を行い、補修後直ちに監督職員の検査を受ける。
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